AARRRモデルの欠点を補うARRRAモデルを理解しながら、グロースハックを学んでいます。
AARRRの落とし穴
AARRRモデルを上から実行しても施策順になっていないので、効果がありません。ユーザー獲得を優先させても中身が伴っていなければ意味がないからです。そして離脱率に焦点が置かれているので、ユーザー体験の最大化という重要な部分が抜け落ちてしまっています。これらの欠点を補うのがARRRAモデルです。
ARRRAとは
AARRRの最初に来るAcquisitionを最後に持ってきたのがARRRAです。しかし中身は別物で、ユーザー体験の最大化を最も重視しているのが特徴です。
Activation ユーザー活性化
すべてのサービスは「誰の(顧客)・悩みを(課題)・どう解決するか(解決法)」の3つから成り立っています。「そもそも解決しようとしている課題を抱えている顧客はいるか?」など根本的に必要とされているサービスなのかをここで確認することが最優先です。
Retention 継続利用
継続利用してもらうための仕掛けづくりは、Activationと同じくらい重要です。継続利用するぐらい満足してもらえなければ、紹介や課金はしてもらえないからです。
この2つができていれば、その後のARRRAは自然と後からついてきます。
ARRRAを実践するためにアクティベーションとは何かを理解する
アクティベーションとは、そのサービスに価値を感じることをいいます。サービスに価値があるのか(PSF(Problem Solution Fit))、その価値をユーザーに伝えられているか(ユーザーオンボーディング)という2つのフェーズにわけることができます。
PSF
PSFは、「顧客は本当にその課題を抱えているか」「間違った仮説の上にサービスが成り立っていないか」を検証するフェーズです。
検証方法
- コンセプト動画で顧客の反応をみる。
- 必要最低限の機能でリリースしてみる。
- ジャベリンボードをつかって検証する。
ジャベリンボードの使い方
ジャベリンボードは「顧客・課題・解決法」の仮説について、アンケートをしながら検証するツールです。
①ブレストして仮説を考える
最初にサービスの 「顧客・課題・解決法」をチームでブレストして決めます。出来たらボードに「顧客・課題・解決法」が書かれた付箋をそれぞれ貼っていきます。
②最も検証すべき前提をあぶり出す
①で決まった仮説から、「この前提がないと元も子もなくなってしまう」という「検証すべき前提」を書き出します。書き出した物に優先順位をつけ「最も検証すべき前提」を決めます。
③検証方法と判断基準を決める
②で決めた「最も検証すべき前提」が正しいかどうかを確かめるアンケート内容とターゲット、方法を考えます。
④検証する
③で決めたアンケートを実施します。
⑤アンケート結果からアイデアをアップデートする
アンケート結果から「最も検証すべき前提」が正しいかどうか検証して、間違っていれば「顧客・課題・解決法」のおかしい箇所を修正します。
②〜⑤を繰り返す
大体5周すればアイデアに確証を持つことができ、PSFの検証は完了です。
ユーザーオンボーディング
ユーザーオンボーディングとは、サービスの初回利用時に「このサービスは良い」と思ってもらえるようにすることです。
成功のポイントはAHAモーメント
ユーザーオンボーディングを成功させるために初回利用時にAHAモーメントを起こすことが大切です。AHAモーメントを起こすポイントは「価値提案」と「利用方法の説明」の2つです。これらが成功すると「このサービスは良い」と思ってもらうことができます。
価値提案を設計する
このサービスを使ったらユーザーはどんな風に幸せになるかを考え、それをサービス体験の冒頭で提示してあげます。サービスにどんな価値があるか分からなければ、ユーザーはすぐに離脱してしまうからです。
利用方法を分かりやすく伝える
まず、サービスにとって重要だけど説明しないとわからない機能がないか確かめます。あれば「無理のない範囲でシンプル」に利用方法を説明してあげます。説明のタイミングはアプリであれば事前に説明できるウォークスルー、利用中に説明できるインラインなどがあります。
まとめ
ARRRAのポイントはアクティベーションにあります。このアクティベーションを、ジャベリンボードを使ってPSFを検証し、ユーザーオンボーディングにつなげることで最大化することができます。そしてアクティベーションが最大化できれば、他のステージも自然と後からついてきます。